2022年04月30日

重い負担

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大学を出たばかりの都会生活を始める若い人に、年金、国保、奨学金の返済、部屋代を用意するのはどのくらい大変なことだと行政機関は理解しているのでしょうか?自分で何かをしようとするときのハードルの高さに絶望してしまうのではないでしょうか?滞納した時のこういった請求は否応なしですぐにきます。普通は大きな会社や公務員でなければスタートラインに立てないでしょう。人と違った夢を目指す若い人が育ちにくいことは確かです。
posted by 代表 at 18:27| 日常

2022年04月23日

名も無きもの

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時計を売るために、ブランドとは別に他の名称を付けて価格を変えて売り出すことは上等手段ですが、多くの人がまだ腕時計を欲しいと思っていた戦前では想像よりはるかに多くの別名称のモデルが売り出されました。西洋風なもの、和風なもの、有名メーカー風と脈絡なく存在しました。その全容は記録にも残っていないのではっきりしていません。そうして消えていったモデルを思えば人間社会のあらゆる消耗戦の怖さが想像できます。やはりかわいそうな生物の頂点は人間で間違いなさそうです。
posted by 代表 at 18:37| 時計の話

2022年04月09日

四半世紀

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半世紀近く前、中央線で2回ほど結構な山の中を通って初めて諏訪までやってきました。当時はあちこちに時計ブランドの看板が製造会社の屋根の上に掲げられていました。今はそんな風景も変わってしまい、時計の町らしい雰囲気は無くなってしまいました。まだまだそんな雰囲気が残っている中で、25年前に「時計科学館儀象堂」は立ち上がりました。紆余曲折を経ながらも時計工房として存続しています。ちょうど一世代が変わる時間が過ぎ、今後の舵取りが課題ですが、時計に惹かれてしまう心持を信じて記念モデルが作られます。
posted by 代表 at 18:16| 時計の話

2022年03月30日

後ろ姿

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ちょっと話題になっている今は無き「サーブ」という車は、逆Rを描く屋根からのラインの後ろ姿が印象的でした。学生時代の教授が乗っていて、2階の窓からよく見かけました。どちらが先かわかりませんが「スバル1000」なども同様のラインでした。この後部が下がって見える手法は日本車ではなかなか受け入れられず、そのことが原因とは言いがかりっぽいのですが、いくつかの車はマイナーチェンジでヒップアップせざるをえませんでした。営業力か、技術力か、スタイルかで比較されるとき、分かりやすい見た目に責任転嫁がされやすいのは今も昔も変わりません。
posted by 代表 at 17:53| 車の話

2022年03月21日

柔らかい音

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五感の衰えは抗いがたく、他人にあれこれと説明することなどできるはずも無いのですが、それでも木のスピーカーで聞くと音を柔らかく感じます。いろんな機器が高性能で小さくなっていますが、それでも音だけは別体の木のスピーカーでずっと流しているときは良い意味で無視もできます。ちょっと手がかかりますが、心に余裕が生まれてくるような気がするからです。最近は便利ではあるけれど、どこか緊張状態ばかりでやりにくいと感じることが多いです。
posted by 代表 at 19:03| 雑貨

2022年03月11日

オーバーフロー

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震災時に被害を受けた地元の材料を使って時計を作りましたが、もう11年がたったことの驚きと、それでも静かな余生暮らしを夢見ていたのに、震災、原発事故、未知のウィルス、武力侵略・・・・と、あまりに大きな出来事が続き、息切れしそうに身を沈めるような日々が続くとは。無関心ではいられないのに何ができるわけでもないことが余計に息苦しい。自分の人生ではなく、残された人々の先行きに不安を抱かなければならないことも辛い。何よりも「戦争を知らない」とは言えない現実を過去のどんな時よりも目の当たりにしてしまう時代に直面していることを思い知らされている。
posted by 代表 at 19:18| 日常

2022年03月01日

生き残る

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ムーブメントメーカーから第2次大戦後に満を持してブランドを立ち上げたメーカーです。日本では独自の外装要素の戦略と有力代理店の強力な宣伝投資で、輸入時計の高級ブランドと認知されました。クオーツ化の波の中でも独特なフォルムで健闘したのですが、老舗機械式メーカーの復興の波に埋もれてしまいました。ところが今はスイスの強力な時計グループにブランドは吸収され、新しい展開を見せています。スイスでは有力メーカーの多くが同様の紆余曲折を経ています。ブランドはそのままでも、経営は全く別会社だったりします。そうしたメーカーは老舗ぶりをアピールしてきます。そうした歴史が無いと生き残れないことも確かです。日本メーカーは高度成長期に歴史に興味を示さず、前ばかりをみていましたが最近は老舗ぶりをアピールしています。生き残りをかけている証左でしょうか?。
posted by 代表 at 19:14| 時計の話

2022年02月23日

SOMETHING NEW

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基本は「いいね!」と言われることが嬉しいので、この仕事を続けてきました。最初の頃はそれだけで良かった時代でした。合言葉は「SOMETHING NEW」意味合いの多くはスタイルに関してでした。自然と小技はエスカレートしていきます。その前時代的な方法論は今でも工業デザインといわれる中に生き残っています。しかし今はサスティナブルという考え無しでは表向きはデザインを語れなくなっています。突き詰めると何もしないことが最善ではとも思えてきます。それでも作りだしてきたものをどう片付けていくか?ぐらいは考えようと古い時計の行先に頭を悩ませています。「なんだ、ただの趣味じゃないですか。」と言われてそうですが、まあその通りです。
posted by 代表 at 18:55| 日常

2022年02月12日

ナンバーいくつ?

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20cmを超える積雪は7年ぶりでした。諏訪湖の「御神渡り」は今年も出現しませんでした。あたり前だったことがあたり前でなくなってきたことに、老い先短いとはいえ少々不安にもなります。それでも雪かきをしないですむのは平均年齢が高齢者になってしまう地区にはとても助かることも確かです。ことほど左様にほとんどの事象には両面があるものです。多くは経済活動優先で道筋が決まってきましたが、「ジャパンアズナンバー1」とは全く違う様相を呈したきた日本では経済発展の御旗はあちこち破れていることに注意しなければなりません。
posted by 代表 at 19:10| 日常

2022年02月02日

省くこと

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1960年代は機械式腕時計の精度競争の時代でした。本家スイス勢の威信をかけて高振動モデルが製品化されました。最先端の技術を特徴的とはいえ極シンプルなケースに収め、文字盤も光を抑えたマットなブルーに細めの針と時表示のスッキリした外観のこのモデルは飾り過ぎる高級感へのアンチテーゼの見本のようです。
posted by 代表 at 14:17| 時計の話